第14回ラクロス全日本クラブ選手権大会・決勝戦(男子)
2012/11/29
日時:2012年11月24日(土) 11:00試合開始
場所:東京(品川区)・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場
FALCONS(白) vs Stealers(黒)
スコア
得点者
審判員
ゲームレポート
前日の雨も上がり、晩秋の空の下、行われた決勝戦は東日本リーグ1位FALCONS(以下、FAL)、2位Stealers(以下、Ste)の対決となった。
昨年の全日本クラブ選手権の王者であり、クラブ選手権決勝の常連であるFALに、クラブ選手権決勝に初めて進出したSteがどのように挑むのか、また、リーグ戦では12-8でFALが勝利しているが、リーグ戦後、差は広がったのか、縮まったのか、今後の全日本選手権を占う上でも、全日本クラブ選手権決勝は見所の多い試合となった。
第1Q、最初に試合の主導権を握ったのはFAL。試合開始早々、クリア後の隙を狙い、アタッカーによるゴール裏への展開から、FAL#7夏目によるDFの一瞬の隙をつく鮮やかなクリース前へのカットインで先制。Steはゾーンディフェンスを敷いて、何とかFALのペースに持ち込ませないように試みるも、FAL#47荻原にまたも一瞬の隙を突かれ、クリースにフィードを通され、2点目を献上してしまう。
その後もFALの勢いは止まらない、クリアの勢いをそのまま活かし、次々にSteのゴールへと襲いかかる。FALのDF#0砂川のブレークからのシュート、#27林田のスタンディングから鮮やかなシュートがSteゴールに突き刺さり、あっという間に4-0となる。
対するSteはここまで、ほとんどチャンスを作ることができなかったが、ゴール右横から#44松下が力強く1対1を仕掛け、豪快にゴールを決める。これでペースを掴んだSteは#10籾山のミドルシュート、#7須藤の1対1からのシュートが決まり、1点差まで詰め寄る。
その反撃ムードを断ち切ったのは、FAL#9継。クリース前で一瞬の隙を突いて、FAL#23丸山からのフィードを鮮やかにゴールに叩き込み、5-3となったところで1Q終了。
激しいマンツーマンディフェンスから流れるようなクリアの勢いを活かし、相手の隙を突くFALに対し、ゾーンディフェンスから確実にクリアをし、卓越した個人技を活かし相手ゴールに襲いかかるSte。両チームの特色の違いが明確に現れた第1Qとなった。
第2Q、序盤はお互いにミスがあり、ターンオーバーの応酬となった。一進一退の攻防が続くが、両チームともなかなか得点することができない。
試合が動いたのは2Q開始後、4分。決めたのは1Qで貴重な追加店を得点したFAL#9継。またもクリースでフィードを受け取り、得点。その直後、FALがフェイスオフからブレークを作り、再度、#9継が得点。FALの勢いは止まらない。その後、クリア後のブレークから#99小原が得点。2Q10分で8-3と、この試合最大の5点差をつけ、1Q終盤でSteに移りかけた試合の主導権を完全に取り戻した。
対するSteはFALのファウルにより得たエキストラマンオフェンスのチャンスに#15清家が得点。FALのクリアミスから#44松下が豪快にゴール前に切り込み、得点。スコアを8-5とし、再び勢いを取り戻したかに見えた。
しかし、Steがイリーガルボディーチェックのファウルによりマンダウンディフェンスとなると、そのチャンスをFALは見逃さず、#13橋本が得点。スコアを9-5として2Q終了。
得点チャンスを見逃さず、立て続けに得点を重ねたFALが主導権を掴んだ2Qとなった。
第3Q、このままでは終われないSteは、#18深澤のランニングシュート、ゴール裏からのフィードを受けた#44松下のシュートにより連続得点、スコアを9-7とし、意地を見せる。しかし、この流れを再び断ち切ったのはまたも、FAL#9継。この日、4点目となるゴールを決め、Steを突き放す。10-7となった後、両チーム、ミスが多くなり、なかなか得点することができない。
試合が再び動いたのは3Q残り、3分。Ste#10籾山が自身のクリア後、リターンパスを受け取りシュート。再び2点差とする。このまま2点差で4Qを迎えられるか、Steのディフェンスにとっては非常に重要な局面。しかしながら、3Q残り、1分、FAL#15長谷川がミドルシュートにより貴重な追加点を上げて、11-8、3点差で3Qを終える。
点差を詰めるも、どうしても突き放されてしまうSteは苦しい試合展開。対するFALはその勝負強さを見せつけた。
4Q開始直後、グラウンドボールからの展開でFALのDF#29山口の豪快なミドルシュートがSteゴールに突き刺さり、12-8として4点差とする。これ以上、点差を離されたくないSteはチェックアップミスの隙を突き、#55薗がカットインにより得点。これで3点差となったが、Stealersの反撃もここまで。
FAL#13橋本、#90関根、#23丸山らが立て続けに得点を決め、終わってみれば17-9という大差で、FALが2年連続クラブ選手権制覇を成し遂げた。
4QはFALが圧倒的な強さをみせつける展開となったが、両チームとも違った持ち味を見せつつ、高いレベルの技術、ハードワークによって観客を魅了してくれた。両チームが全日本選手権ではどんなラクロスを見せて、観客を魅せてくれるのか、今後も両チームから目が離せない。
(両チームは、12月9日(土)に行われる第23回全日本選手権大会・準決勝戦に出場します)
*フォトギャラリー「2012クラブ選手権・決勝戦」はこちらへ
・Text:日本クラブチームラクロス連盟東日本支部・岩佐厳太郎(amigo)
・Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同広報部・大木佳奈
場所:東京(品川区)・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場
FALCONS(白) vs Stealers(黒)
スコア
チーム
|
1Q
|
2Q
|
3Q
|
4Q
|
TOTAL
|
FALCONS
|
5
|
4
|
2
|
6
|
17
|
Stealers
|
3
|
2
|
3
|
1
|
9
|
Stealers | Stealers |
#9 継 渉 (4) | #44 松下 立 (3) |
#13 橋本 立輝 (2) | #10 籾山 和哉 (2) |
#23 丸山 伸也 (2) | #7 須藤 雄二郎 (1) |
#29 山口 悠 (2) | #15 清家 悟 (1) |
#0 砂川 裕次郎 (1) | #18 深澤 健太郎 (1) |
#7 夏目 聖矢 (1) | #55 薗 隆太 (1) |
#15 長谷川 玄 (1) | - |
#27 林田 健太 (1) | - |
#47 荻原 史暁 (1) | - |
#90 関根 幹祐 (1) | - |
#99 小原 正士 (1) | - |
主審 | 藤田 薫伸 |
副審 | 源 学 |
菊池 弘太 | |
CBO | 稲垣 和彦 |
ベンチマネージャー | 櫻田 克 |
ゲームレポート
前日の雨も上がり、晩秋の空の下、行われた決勝戦は東日本リーグ1位FALCONS(以下、FAL)、2位Stealers(以下、Ste)の対決となった。
昨年の全日本クラブ選手権の王者であり、クラブ選手権決勝の常連であるFALに、クラブ選手権決勝に初めて進出したSteがどのように挑むのか、また、リーグ戦では12-8でFALが勝利しているが、リーグ戦後、差は広がったのか、縮まったのか、今後の全日本選手権を占う上でも、全日本クラブ選手権決勝は見所の多い試合となった。
第1Q、最初に試合の主導権を握ったのはFAL。試合開始早々、クリア後の隙を狙い、アタッカーによるゴール裏への展開から、FAL#7夏目によるDFの一瞬の隙をつく鮮やかなクリース前へのカットインで先制。Steはゾーンディフェンスを敷いて、何とかFALのペースに持ち込ませないように試みるも、FAL#47荻原にまたも一瞬の隙を突かれ、クリースにフィードを通され、2点目を献上してしまう。
その後もFALの勢いは止まらない、クリアの勢いをそのまま活かし、次々にSteのゴールへと襲いかかる。FALのDF#0砂川のブレークからのシュート、#27林田のスタンディングから鮮やかなシュートがSteゴールに突き刺さり、あっという間に4-0となる。
対するSteはここまで、ほとんどチャンスを作ることができなかったが、ゴール右横から#44松下が力強く1対1を仕掛け、豪快にゴールを決める。これでペースを掴んだSteは#10籾山のミドルシュート、#7須藤の1対1からのシュートが決まり、1点差まで詰め寄る。
その反撃ムードを断ち切ったのは、FAL#9継。クリース前で一瞬の隙を突いて、FAL#23丸山からのフィードを鮮やかにゴールに叩き込み、5-3となったところで1Q終了。
激しいマンツーマンディフェンスから流れるようなクリアの勢いを活かし、相手の隙を突くFALに対し、ゾーンディフェンスから確実にクリアをし、卓越した個人技を活かし相手ゴールに襲いかかるSte。両チームの特色の違いが明確に現れた第1Qとなった。
第2Q、序盤はお互いにミスがあり、ターンオーバーの応酬となった。一進一退の攻防が続くが、両チームともなかなか得点することができない。
試合が動いたのは2Q開始後、4分。決めたのは1Qで貴重な追加店を得点したFAL#9継。またもクリースでフィードを受け取り、得点。その直後、FALがフェイスオフからブレークを作り、再度、#9継が得点。FALの勢いは止まらない。その後、クリア後のブレークから#99小原が得点。2Q10分で8-3と、この試合最大の5点差をつけ、1Q終盤でSteに移りかけた試合の主導権を完全に取り戻した。
対するSteはFALのファウルにより得たエキストラマンオフェンスのチャンスに#15清家が得点。FALのクリアミスから#44松下が豪快にゴール前に切り込み、得点。スコアを8-5とし、再び勢いを取り戻したかに見えた。
しかし、Steがイリーガルボディーチェックのファウルによりマンダウンディフェンスとなると、そのチャンスをFALは見逃さず、#13橋本が得点。スコアを9-5として2Q終了。
得点チャンスを見逃さず、立て続けに得点を重ねたFALが主導権を掴んだ2Qとなった。
第3Q、このままでは終われないSteは、#18深澤のランニングシュート、ゴール裏からのフィードを受けた#44松下のシュートにより連続得点、スコアを9-7とし、意地を見せる。しかし、この流れを再び断ち切ったのはまたも、FAL#9継。この日、4点目となるゴールを決め、Steを突き放す。10-7となった後、両チーム、ミスが多くなり、なかなか得点することができない。
試合が再び動いたのは3Q残り、3分。Ste#10籾山が自身のクリア後、リターンパスを受け取りシュート。再び2点差とする。このまま2点差で4Qを迎えられるか、Steのディフェンスにとっては非常に重要な局面。しかしながら、3Q残り、1分、FAL#15長谷川がミドルシュートにより貴重な追加点を上げて、11-8、3点差で3Qを終える。
点差を詰めるも、どうしても突き放されてしまうSteは苦しい試合展開。対するFALはその勝負強さを見せつけた。
4Q開始直後、グラウンドボールからの展開でFALのDF#29山口の豪快なミドルシュートがSteゴールに突き刺さり、12-8として4点差とする。これ以上、点差を離されたくないSteはチェックアップミスの隙を突き、#55薗がカットインにより得点。これで3点差となったが、Stealersの反撃もここまで。
FAL#13橋本、#90関根、#23丸山らが立て続けに得点を決め、終わってみれば17-9という大差で、FALが2年連続クラブ選手権制覇を成し遂げた。
4QはFALが圧倒的な強さをみせつける展開となったが、両チームとも違った持ち味を見せつつ、高いレベルの技術、ハードワークによって観客を魅了してくれた。両チームが全日本選手権ではどんなラクロスを見せて、観客を魅せてくれるのか、今後も両チームから目が離せない。
(両チームは、12月9日(土)に行われる第23回全日本選手権大会・準決勝戦に出場します)
*フォトギャラリー「2012クラブ選手権・決勝戦」はこちらへ
・Text:日本クラブチームラクロス連盟東日本支部・岩佐厳太郎(amigo)
・Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同広報部・大木佳奈
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