2014年男子日本代表・第8回練習会(5月11日)

2014/05/23

2014年男子日本代表の第8回練習会を、5月11日(土)に東京都(文京区)・東京大学御殿下グラウンドにて行った。
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 練習会の前半では、東京大学(以下東大)とのスクリメッジ(15分×4Q)を行った。
 1Q、代表のポゼッション時間が続くが、やみくもに攻めることはせず、得点の機会を見計らう。相手に守らせていない状態でシュートを撃つ、これが代表の目指すオフェンス(以下OF)スタイルだ。いい状態でボールを受け、シュートを撃つ。その機会を伺う時間帯が続いた。それに対し、東大も粘り強いディフェンス(以下DF)を見せるも、オフェンスコートにボールが繋がらない。終盤、松下立選手がミドルシュートを決め、1Qを終えた。
 2Q。DFの選手によるブレイクオフェンスでの得点や、ボールダウンで崩れた後に素早くカバーし、シュートに繋げる等、1Qとは変わり、選手が積極的にゴールに向かう。ここで一気に点差を離したいところだが、キャッチミスやパスミスといった些細なミスが目立った。寄り戻りが遅く、空いたスペースからすかさず東大にシュートを決められ、スコア4-2で前半を折り返す。
 後半、相手が崩れる瞬間を判断しながら、得点を重ねた。崩れていない場面で無理に攻め込むといったプレーはあまり見られず、個人がOFの好機を判断できるようになってきているようだ。4Qではミスからの失点もありながら、最終的にスコア8-4で試合を終えた。

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 練習会の後半には、選手とコーチがプレーの細かい部分について逐一確認し合いながら、ポジション毎にメニューを行った。チーム内での会話量は、練習会の度に増えている。

 5月初めに行われた強化合宿を経て、代表の目指すOFが選手の体に染み付いてきたようだ。今後は、個人のプレーの精度を高め、試合の駆け引きの調整をしていくことになるだろう。大きく点差をつけられるクオーターを作らず、勝負をかける時間帯を作る。ただ単純に、常にリードを保とうとするわけではない。4Qをどう戦い抜くかを意識することと、精度を高めること。マクロとミクロ両方の視点を持つことが重要だと思われる。

 代表メンバーの大枠も見え始め、選手が自分の役割を認識し、チームとしての形が見えつつある。結束力を高め、チームとしてのレベルをもう一段階上げられるかどうかが、世界大会での命運を分けるだろう。


Text by:日本ラクロス協会広報部・臼井杏美
Photo by:2014年度男子日本代表サポートマネージャー・関田都