第16回ラクロス全日本クラブ選手権大会・準決勝戦(男子・京都会場)(2)
2014/11/28
第16回ラクロス全日本クラブ選手権大会
男子準決勝戦 ACL(白) vs VALENTIA(紺)
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ゲームレポート
2014年11月22日(土)、京都府(京都市)宝が池競技場にて、全日本クラブ選手権準決勝を行った。対戦カードは、ACL対VALENTIA(以下、VAL)。ACLは昨年も同じ舞台で東日本クラブを倒し決勝へ進んだチーム。対するVALも4年ぶりのクラブ選手権の舞台に燃えている。両者ともクラブ日本一への挑戦権に向けて負けられない一戦である。
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1Q
ACL#10清水とVAL#22藤平のフェイスオフにより試合が始まった。ACL#1忠平がグラウンドボールを制し、ACLのオフェンスとなる。VALがゾーンディフェンスを展開したため、ACLは様子を伺いつつパスを回すも、VALのディフェンス陣の思惑通りパスミスし、VALのポゼッションとなる。そのままVAL#9加藤がこの試合最初のシュートを放つもACLゴーリ―#8渡里がセーブ。このまま試合は均衡し、落ち着いた試合の入りとなる。
この均衡を破ったのはACL。7分にゴール裏からのフィードに対し、トップの位置からACL#16矢橋がミドルシュートを突き刺し、貴重な先制点を得る。
試合の主導権を渡したくないVALは10分、VAL#30平野がゴール裏からACLディフェンスを崩した所を、ゴール左横で待ち構えたVAL主将#10宇秋が見事なステンディングシュートをゴールニアサイドに決め、1-1と同点に追いつく。
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14分、VALはチームタイムアウトを取得し、追加点を狙いに行く。しかしACL#14吉田、#17山下のハードなディフェンスに対し、なかなかシュートまで持ち込めない。
1Q残り5分、ACLがチャンスを迎える。ACL#50池田の1対1からACL#4佐藤がシュートを放つも枠外。このチェイスをVALが制し、ここから素早いクリアでブレイクを作り出す。その流れからVAL#30平野がランニングシュートを決め、1-2とVALがリードを奪う。
しかし1Q残り2分、ACLが同点に追いつく。セットオフェンスからの早いパス回しから再びACL#16矢橋がミドルシュートを決め、2-2で1Qを同点で終えた。
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2Q
2Q最初のフェイスオフはVALが制し、セットオフェンスへと繋げる。すると3分、VAL#30平野がゴール裏からの1対1を制し、ゴールを決め、再び2-3とVALがリード。4分、ACLがこの日は初めてのエキストラマンオフェンスのチャンスを迎えるも無得点。その後は、ACL#17山下がハードなチェックでボールを奪えば、VAL#51木村がパスカットで奪い返すなど、互いに見事なディフェンス見せる。
11分、ACL#99尾木がスピードでマークマンを振り切った状態でパスを受けシュート。3-3の同点となる。しかし14分、今度はVAL#30平野がカットインからプレッシャーを浴びながらも得点。3-4と再びVALが突き放す。
2Q終了まで残り2分、ACL#24川浪が1対1からチャンスメイク。VALディフェンスを引き付けてゴール前でフリーのACL#4佐藤へパス。これをACL#4佐藤がきっちり決めて4-4の同点。
そのまま2Qが終了し、まさに一進一退の前半戦の攻防となった。
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3Q
ACLは、スティックチェックによるアンスポーツマンライクコンダクトにより、最初の3分間をマンダウンで迎える。するとVALはこのチャンスを逃がさない。ゴール裏からのフィードにVAL#10宇秋が豪快にミドルシュートを決め、VALが4-5と後半の先手を奪う。
しかし、この後はVALがパス回しに精彩を欠き、結果的にはACLは3分のマンダウンを1失点で切り抜けた。
5分、逆にACLはエキストラマンオフェンスのチャンスを得ると、ゴール右横の角度の薄い所からACL#4佐藤が見事にVALゴーリ―を破り、得点を挙げる。5-5の同点、後半も一進一退。熱い展開になる。
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その後はVALが多くポゼッションを持ち、VAL#10宇秋、#33小林が果敢な1対1を仕掛け、シュートまで持ち込むも、なかなか得点を奪いない。17分と、3Qも残り3分、ここまでしばらくは耐える時間であったACLが勝ち越しに成功する。ACL#51松永がゴール裏から強力な1対1を仕掛け、シュート。これが決まって6-5とACLがリード。
直後のフェイスオフをVALが制すも、ACLの執拗なライドにより自陣でボールを失うと、ボールを拾ったACL#4佐藤がVALゴーリ―との1対1を確実に決めきって、7-5。一進一退の展開となっていたこの日、初めて2点差がつき、このまま3Qが終了。
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4Q
運命を決める4Q、大事な出だしとなる2分に、この日ホームの観客を最も湧きあがらせるゴールが飛び出す。ACL#99尾木はゴールの右上からカットイン、左手でフィードを受けると華麗なビハインドシュート。これがVALのゴールへ突き刺さり、8-5、遂に3点差。スタンド側にあるベンチ向かって走ってくるACL#99尾木に、観客が総立ちで拍手を送る。
対してVALも必死で追いすがる。VAL#33小林がゴール裏からの1対1を制し、倒れ込みながら気持ちのこもったシュートを決め、8-6。試合の結果はまだわからない。
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試合終了までラスト6分、VALはタイムアウトを取り、点を取りに行く。しかしACLのパスカットにより、ポゼッションはACLへ。ACLは素早く敵陣まで繋ぎ、ゴール前のACL#51松永が得点。9-6と再び点差を戻す。
ラスト2分、ボールを奪いに行くVAL、しかしそのディフェンスをギリギリで交わしたACL#81西本がゴール。10-6と試合を決定づけるゴールを奪った。
VALは最後まで諦めない。その後何度もシュートチャンスを得て、ACLゴールを脅かす。しかし、そのまま10-6で試合は終了。VALにとっては悔しい敗戦となったが、気持ちのこもった戦いぶりに、アウェイの地まで応援に駆け付けた観客に温かい拍手を浴びた。
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ACLは昨年敗れたクラブ選手権決勝の舞台に駒を進めた。今年のクラブ選手権はACLのホーム大阪で開催される。西日本クラブ、ACLにとっては悲願となるクラブ日本一に向け、今後も今日のような素晴らしいプレーを期待したい。
ACLは11月29日(土)、鶴見スタジアムでのクラブ選手権決勝に出場します。
*ゲームスコア・得点者ページに戻る
・Text:日本クラブチームラクロス連盟西日本支部・祖父江真吾(OPEC VORTEX)
・Photo:日本ラクロス協会広報部次長(関西地区)・中山崇
男子準決勝戦 ACL(白) vs VALENTIA(紺)
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ゲームレポート
2014年11月22日(土)、京都府(京都市)宝が池競技場にて、全日本クラブ選手権準決勝を行った。対戦カードは、ACL対VALENTIA(以下、VAL)。ACLは昨年も同じ舞台で東日本クラブを倒し決勝へ進んだチーム。対するVALも4年ぶりのクラブ選手権の舞台に燃えている。両者ともクラブ日本一への挑戦権に向けて負けられない一戦である。
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1Q
ACL#10清水とVAL#22藤平のフェイスオフにより試合が始まった。ACL#1忠平がグラウンドボールを制し、ACLのオフェンスとなる。VALがゾーンディフェンスを展開したため、ACLは様子を伺いつつパスを回すも、VALのディフェンス陣の思惑通りパスミスし、VALのポゼッションとなる。そのままVAL#9加藤がこの試合最初のシュートを放つもACLゴーリ―#8渡里がセーブ。このまま試合は均衡し、落ち着いた試合の入りとなる。
この均衡を破ったのはACL。7分にゴール裏からのフィードに対し、トップの位置からACL#16矢橋がミドルシュートを突き刺し、貴重な先制点を得る。
試合の主導権を渡したくないVALは10分、VAL#30平野がゴール裏からACLディフェンスを崩した所を、ゴール左横で待ち構えたVAL主将#10宇秋が見事なステンディングシュートをゴールニアサイドに決め、1-1と同点に追いつく。
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しかし1Q残り2分、ACLが同点に追いつく。セットオフェンスからの早いパス回しから再びACL#16矢橋がミドルシュートを決め、2-2で1Qを同点で終えた。
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2Q
2Q最初のフェイスオフはVALが制し、セットオフェンスへと繋げる。すると3分、VAL#30平野がゴール裏からの1対1を制し、ゴールを決め、再び2-3とVALがリード。4分、ACLがこの日は初めてのエキストラマンオフェンスのチャンスを迎えるも無得点。その後は、ACL#17山下がハードなチェックでボールを奪えば、VAL#51木村がパスカットで奪い返すなど、互いに見事なディフェンス見せる。
11分、ACL#99尾木がスピードでマークマンを振り切った状態でパスを受けシュート。3-3の同点となる。しかし14分、今度はVAL#30平野がカットインからプレッシャーを浴びながらも得点。3-4と再びVALが突き放す。
2Q終了まで残り2分、ACL#24川浪が1対1からチャンスメイク。VALディフェンスを引き付けてゴール前でフリーのACL#4佐藤へパス。これをACL#4佐藤がきっちり決めて4-4の同点。
そのまま2Qが終了し、まさに一進一退の前半戦の攻防となった。
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3Q
ACLは、スティックチェックによるアンスポーツマンライクコンダクトにより、最初の3分間をマンダウンで迎える。するとVALはこのチャンスを逃がさない。ゴール裏からのフィードにVAL#10宇秋が豪快にミドルシュートを決め、VALが4-5と後半の先手を奪う。
しかし、この後はVALがパス回しに精彩を欠き、結果的にはACLは3分のマンダウンを1失点で切り抜けた。
5分、逆にACLはエキストラマンオフェンスのチャンスを得ると、ゴール右横の角度の薄い所からACL#4佐藤が見事にVALゴーリ―を破り、得点を挙げる。5-5の同点、後半も一進一退。熱い展開になる。
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直後のフェイスオフをVALが制すも、ACLの執拗なライドにより自陣でボールを失うと、ボールを拾ったACL#4佐藤がVALゴーリ―との1対1を確実に決めきって、7-5。一進一退の展開となっていたこの日、初めて2点差がつき、このまま3Qが終了。
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4Q
運命を決める4Q、大事な出だしとなる2分に、この日ホームの観客を最も湧きあがらせるゴールが飛び出す。ACL#99尾木はゴールの右上からカットイン、左手でフィードを受けると華麗なビハインドシュート。これがVALのゴールへ突き刺さり、8-5、遂に3点差。スタンド側にあるベンチ向かって走ってくるACL#99尾木に、観客が総立ちで拍手を送る。
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ラスト2分、ボールを奪いに行くVAL、しかしそのディフェンスをギリギリで交わしたACL#81西本がゴール。10-6と試合を決定づけるゴールを奪った。
VALは最後まで諦めない。その後何度もシュートチャンスを得て、ACLゴールを脅かす。しかし、そのまま10-6で試合は終了。VALにとっては悔しい敗戦となったが、気持ちのこもった戦いぶりに、アウェイの地まで応援に駆け付けた観客に温かい拍手を浴びた。
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ACLは11月29日(土)、鶴見スタジアムでのクラブ選手権決勝に出場します。
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・Text:日本クラブチームラクロス連盟西日本支部・祖父江真吾(OPEC VORTEX)
・Photo:日本ラクロス協会広報部次長(関西地区)・中山崇
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