2015年22歳以下男子日本代表・第4回練習会レポート
2015/04/15
2015年度22歳以下男子日本代表(以下、U22男子代表)は、第4回練習会を2015年2月28日(土)に、東京都(品川区)・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場にて行いました。
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今回は、「声&コミュニケーション」「ディフェンスの引きつけ方」「ボールマン・チャンスメーカー・ネクストの意識」をテーマに、午前の部で単独練習を行った後、午後の部では「関東R指定(関東地域選抜)」候補選手とのスクリメッジを実施しました。
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スコア (20分×5本)
U22男子代表が目指すラクロスは、「ブロークンシチュエーションを作り出し、数的有利を活かして確実に得点を奪うラクロス。15点以上奪うラクロス」です。その中で今回はオフェンスにおける考え方の1つについて紹介します。
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U22男子代表が考えるブロークンシチュエーションとは、両チームの陣形が崩れた状況を指し、グラウンドボール局面やインターセプト、アウトオブバウンズ後などと共に、セットアップオフェンスにおいてもボールマンがディフェンスを複数枚引きつけた状況など、オフェンスとディフェンスの人数バランスが崩れた状況を広く指します。(またこの相反する状況は、ディフェンスがゴーリーを含め7人でコミュニケーションをとり、ディフェンス一人一人が役割を把握し、1つのパッケージを作っている状況です)。オフェンスではこのブロークンシチュエーションを作り出し、数的有利を活かし確実に得点するために何をしなければならないかを常に考えています。
まずブロークンシチュエーションを最も簡単につくる方法は、これから起こるであろうプレーの準備をディフェンスよりも早くすることです。これを実行するには、次に起こるプレーだけではなく、2つ先、3つ先のプレーの準備を、味方を巻き込んで行うことが求められます。そのためにU22男子代表では、コミュニケーションを事前に取るメニューを必ず練習の最初に取り入れ、日頃から味方と事前にコミュニケーションを取る習慣や、複数の選択肢を持つ習慣を身につけています。
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第3回・第4回の練習会では、「ボールマン、チャンスメーカー、ネクスト」という言葉を使い、ブロークンシチュエーションから得点をするために必要な選手の役割の理解や、相手よりも2つ先、3つ先のプレーを予測することの大切さをより体験できる練習をしました。
「ボールマン」とは、ハーフフィールドオフェンスで起点の選手やグラウンドボールを拾った選手、「チャンスメーカー」とは、グラウンドボール後にフォローに入る選手やハーフフィールドオフェンスで起点からパスを受けて次の展開(フィードやオープンスペースにパスを展開)につなげていく選手、さらにチャンスメーカーから展開される次のプレーを狙う選手を「ネクスト」とU22男子代表では位置づけています。
「チャンスメーカー」の選手は次の展開を想定して事前に「ネクスト」の選手達(複数の選択肢)を探し、コミュニケーションをとり、その中からチャンスを選択し次に展開することが求められます。「ネクスト」の選手はボールマンの次の次(2つ先)や次の次の次(3つ先)を考え意識しプレーすることが求められます。また、プレー中「ボールマン」に対して次のプレーを狙う「チャンスメーカー」は1人とは限らず、2人でフォローしたり、場合によっては「ボールマン」から「ネクスト」へ直接パスを展開することや、「チャンスメーカー」が直接ゴールを狙う「ネクスト」の役割を担うことなどもあります。この役割を常に各選手が意識し、事前に仲間とコミュニケーションを取ることが、ブロークンシチュエーションの中で数的有利をつくり確実に得点を奪うために必要不可欠な要素となります。
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練習会でも良いシーンと悪いシーンを選手中心で見つけられるようになってきており、役割について話し合う様子も見られるようになってきました。7月に行われるアジアパシフィック選手権大会(ASPAC)などの国際試合においては日本語でコミュニケーションをとれることも大きな武器となります。「ボールマン、チャンスメーカー、ネクスト」という役割と、事前のコミュニケーションを武器にしながら、攻撃的なラクロスを展開していきます。U22男子代表の今後の成長にご期待ください。
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[写真:池川アシスタントコーチ]
Text by:2015年度男子22歳以下日本代表アシスタントコーチ・池川健、同マネージャーリーダー・臼杵志衣奈
Photo by:日本ラクロス協会広報部(関東地区)・大木佳奈
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今回は、「声&コミュニケーション」「ディフェンスの引きつけ方」「ボールマン・チャンスメーカー・ネクストの意識」をテーマに、午前の部で単独練習を行った後、午後の部では「関東R指定(関東地域選抜)」候補選手とのスクリメッジを実施しました。
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スコア (20分×5本)
チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 5Q | 計 |
U22日本代表 | 5 | 5 | 6 | 5 | 3 | 24 |
関東R指定 | 3 | 4 | 5 | 7 | 5 | 24 |
U22男子代表が目指すラクロスは、「ブロークンシチュエーションを作り出し、数的有利を活かして確実に得点を奪うラクロス。15点以上奪うラクロス」です。その中で今回はオフェンスにおける考え方の1つについて紹介します。
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U22男子代表が考えるブロークンシチュエーションとは、両チームの陣形が崩れた状況を指し、グラウンドボール局面やインターセプト、アウトオブバウンズ後などと共に、セットアップオフェンスにおいてもボールマンがディフェンスを複数枚引きつけた状況など、オフェンスとディフェンスの人数バランスが崩れた状況を広く指します。(またこの相反する状況は、ディフェンスがゴーリーを含め7人でコミュニケーションをとり、ディフェンス一人一人が役割を把握し、1つのパッケージを作っている状況です)。オフェンスではこのブロークンシチュエーションを作り出し、数的有利を活かし確実に得点するために何をしなければならないかを常に考えています。
まずブロークンシチュエーションを最も簡単につくる方法は、これから起こるであろうプレーの準備をディフェンスよりも早くすることです。これを実行するには、次に起こるプレーだけではなく、2つ先、3つ先のプレーの準備を、味方を巻き込んで行うことが求められます。そのためにU22男子代表では、コミュニケーションを事前に取るメニューを必ず練習の最初に取り入れ、日頃から味方と事前にコミュニケーションを取る習慣や、複数の選択肢を持つ習慣を身につけています。
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第3回・第4回の練習会では、「ボールマン、チャンスメーカー、ネクスト」という言葉を使い、ブロークンシチュエーションから得点をするために必要な選手の役割の理解や、相手よりも2つ先、3つ先のプレーを予測することの大切さをより体験できる練習をしました。
「ボールマン」とは、ハーフフィールドオフェンスで起点の選手やグラウンドボールを拾った選手、「チャンスメーカー」とは、グラウンドボール後にフォローに入る選手やハーフフィールドオフェンスで起点からパスを受けて次の展開(フィードやオープンスペースにパスを展開)につなげていく選手、さらにチャンスメーカーから展開される次のプレーを狙う選手を「ネクスト」とU22男子代表では位置づけています。
「チャンスメーカー」の選手は次の展開を想定して事前に「ネクスト」の選手達(複数の選択肢)を探し、コミュニケーションをとり、その中からチャンスを選択し次に展開することが求められます。「ネクスト」の選手はボールマンの次の次(2つ先)や次の次の次(3つ先)を考え意識しプレーすることが求められます。また、プレー中「ボールマン」に対して次のプレーを狙う「チャンスメーカー」は1人とは限らず、2人でフォローしたり、場合によっては「ボールマン」から「ネクスト」へ直接パスを展開することや、「チャンスメーカー」が直接ゴールを狙う「ネクスト」の役割を担うことなどもあります。この役割を常に各選手が意識し、事前に仲間とコミュニケーションを取ることが、ブロークンシチュエーションの中で数的有利をつくり確実に得点を奪うために必要不可欠な要素となります。
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練習会でも良いシーンと悪いシーンを選手中心で見つけられるようになってきており、役割について話し合う様子も見られるようになってきました。7月に行われるアジアパシフィック選手権大会(ASPAC)などの国際試合においては日本語でコミュニケーションをとれることも大きな武器となります。「ボールマン、チャンスメーカー、ネクスト」という役割と、事前のコミュニケーションを武器にしながら、攻撃的なラクロスを展開していきます。U22男子代表の今後の成長にご期待ください。
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[写真:池川アシスタントコーチ]
【22歳以下男子日本代表の出場大会】 ・名称 2015 APLU Asia Pacific Lacrosse Championships (第7回APLUアジアパシフィック選手権大会) ・主催 Asia Pacific Lacrosse Union
・開催地 タイ・バンコク・期間 2015年7月4日(土)~11日(土) |
Text by:2015年度男子22歳以下日本代表アシスタントコーチ・池川健、同マネージャーリーダー・臼杵志衣奈
Photo by:日本ラクロス協会広報部(関東地区)・大木佳奈
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