第24回関東学生ラクロスリーグ戦(準決勝戦・男子第1試合)

2011/11/08

日時:2011年11月6日(日) 10:00試合開始
場所:東京・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場


早稲田大学(白) vs 慶應義塾大学(紺)

game1準決勝戦・第1試合

スコア
チーム
1Q
2Q
3Q
4Q
TOTAL
早稲田大学
4
4
1
1
10
慶應義塾大学
0
1
2
4
7

得点者
早稲田大学 慶應義塾大学
#11 弓場 貴文 (2) #9 田中 篤志 (2)
#19 後藤 幹 (2) #89 加藤 亮平 (2)
#44 小柳 光輔 (2) #5 中村 大樹 (1)
#1 忠平 裕司 (1) #8 斉田 慎一郎 (1)
#18 水杉 洋暁 (1) #40 長島 洋平 (1)
#51 林田 健太 (1)
#53 木村 圭佑 (1)
審判員
主審 金子 剛之
副審 菊池 弘太
海堀 義博
CBO 田中 史彦
ベンチマネージャー 金子 優祐
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ゲームレポート
11月6日(土)、早朝の雨で浅い霧が立ち込める中、Final4・第1試合、早稲田大学(以下、早稲田) vs 慶應義塾大学(以下、慶應)の試合が行われた。

1Q、初めのフェイスオフを獲ったのは慶應。#22藤澤がゴール右上から切り込んでシュートを放ち試合の幕が開く。このシュートは早稲田ゴーリー#0林がセーブし得点ならず。
序盤、慶應はディフェンス陣が前線から激しくプレスをかけ、早稲田のボールダウンを誘い試合の主導権を握り、#22藤澤、#8斉木、#9田中を中心に積極的にシュートを放つも早稲田のゴールをこじ開けることができない。逆に早稲田はグラウンドボールを獲ると、慶應のDFにダブルでつかれたところを#13佐倉がうまくかわしゴール前の#44小柳にパスを通して先制点をあげる。
失点後、慶應はフェイスオフを再び獲り、#11永島がゴール正面からミドルシュートを放つもゴーリーセーブ。9分10秒、慶應のクリアミスからこぼれたボールを#44小柳が拾い、落ち着いてゴーリーをかわしシュートを決める。慶應も素早いパス回しでチャンスを作り良い形で#9田中がシュートにつなげるがゴーリーセーブ。10分43秒、早稲田#18水杉がゴール左上からカットインし角度のないところからランニングシュートをねじ込んだ。
その後も早稲田は攻め続け、15分には慶應の激しいライドの一瞬の隙を突き、センターライン付近から#18水杉が無人のゴールにシュート-を放つも#2中井が追いつき辛くもゴーリーセーブ。慶應は3点差をつけられたことによる焦りか、残り時間1分を切り慶應#17相川がクロスチェッキングのファウルを犯し、30秒のマンダウンディフェンスとなる。19分30秒、1人多いこのチャンスで#53木村のゴール右上からのミドルシュートが決まり、4-0。早稲田のリードで1Qを終える。

2Qに入っても早稲田の攻撃は止まらない。2分30秒、エキストラマンオフェンスでの攻撃中、#11弓場がゴール左上からゴール右横の#19後藤にパスを通しシュートを決める。3分29秒、再びエキストラマンオフェンスの攻撃で、今度はゴール左横から#11弓場がゆったりとしたモーションでゴール右上にシュートを突き刺す。
点差からか慶應はライドが一層激しくなる。慶應は#67安藤がゴール前の1対1を止めるなどファインプレーを見せるが、早稲田の勢いを止めることができない。10分には再びクリアミスから#19後藤にシュートを決められ、その直後にもライド中に無人のゴールに#51林田がリストレイニングライン付近からシュートを決め8-0となり、点差がこの試合最大に開いた。
慶應は#8斉木が鋭いランニングシュートを放つも#0林が好セーブ。なかなか得点を奪うことができない。
残り時間3分を切ったところで早稲田#7矢崎がホールディングのファウルを犯し、慶應はエキストラマンオフェンスというチャンスが巡ってきた。ここで#9田中がクリースへ出した鋭いパスは、慶應の選手がキャッチし損ねたがそのままゴールに吸い込まれ、意外な形で慶應が1点を返し、2Qが終了した。

3Q。慶應は開始早々、スラッシングのファウルを犯し、2マンダウンディフェンス(2人少ない状態)となる。だが早稲田は点差を考えてか無理にはシュートを撃ちにいかない。4分、早稲田#89加藤がスラッシングのファウルを犯し、慶應のエキストラマンオフェンスに。#89加藤がゴール正面からシュートを決める。
その後早稲田は手堅く守り、慶應のマンダウンディフェンスでは確実に時間を使っていく。3Q残り3分、#11弓場が慶應DFのダブルチームを誘った後でガラ空きとなったゴール前にボールを放り、それに合わせた#1忠平がシュートを決める。
しかし、その直後フェイスオフをものにした慶應は素早くゴール裏まで運び、#91平子からクリースの#8斉木にパスが通りシュートを決める。9-3と点差を6点にし、追い上げムードが漂ったところで3Q終了のホイッスルが鳴る。

4Q、6点ビハインドの慶應のエキストラマンオフェンスでスタートし、ここから慶應が怒涛の追い上げを見せる。
2分、#9田中がゴール左横からスタンディングシュートを決める。そのわずか2分後、#40長島からのキラーパスがゴール前の#5中村に通りシュートが決まる。この時間帯、ルーズボールの時も早稲田はホールディングを犯し、慶應のオフェンスが続く。早稲田は、選手が足を痙攣させ退場するなどの事態も起こり、流れは完全に慶應。9分、素早いパス回しから#40長島がシュートを決める。9-6となる。早稲田は点差を考え、クリア時にゴーリーを交えてパスを回し時間を使う。だが慶應の猛追は止まらず13分、#9田中が1対1をパワーで押し切りシュートを決め、最大8点あった点差を2点にまで縮めた。
しかしここから早稲田は踏ん張り、追加点を許さない。17分20秒、慶應のダブルチームをことごとくかわした早稲田#4野澤がシュートをゴールにたたきこむ。3点差となり試合が決まったかに思われたが、すかさず慶應はスティックチェックを要請。ここでスティックは違法と判定され、早稲田の得点は認めれず、さらにマンダウンディフェンスという非常に苦しい状況になる。
だが、早稲田はここを耐えぬき、逆に慶應はライドでファウルを犯して、2マンダウンディフェンスとなる。残り時間1分を切り早稲田がパス回しで時間を稼いでいたところ慶應のゴーリーが飛び出し、それをかわした#11弓場がシュートを入れて3点差となり勝負を決めた。

敗れたとはいえ最大8点開いたところから2点差にまで追い上げた慶應の底力と、それを振りきる早稲田の絶対的な強さは大学ラクロスを牽引する関東学生ラクロスの準決勝戦にふさわしいものであった。

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  ・Text:日本学生ラクロス連盟東日本支部広報委員会・村上貴教、木村大士、水谷遼平
・Photo:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満