2014年男子日本代表・トライアルゲーム(3月1日~2日)
2014/03/11
2014年3月1日(土)、2日(日)に、2014年度男子日本代表トライアルゲーム(日豪親善試合)を、東京都(品川区)・大井ふ頭中央海浜公園第二球技場(以下、大井第二球技場)にて行った。
対戦チームは、オーストラリア代表。今年7月に米・デンバーで開催される第12回FIL男子ラクロス世界選手権大会の出場チームである。
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スコア
得点者
1日目の試合。前半(1Q・2Q)、日本のディフェンスが機能し始めた。スティックを上げてパスコースを塞ぎ、狙い所でボールを奪って、オフェンスコート にボールを繋いだ。しかし、それをなかなか得点に結びつけることができない。オフェンスの個々が上手く連動せず、相手のディフェンスを崩しきれない状態で シュートを撃つ場面が多く見られた。結果、得点機会をものにできないまま、0-7で前半を終えた。
そして迎えた後半(3Q・4Q)。開始4分、速 攻の流れからAT継渉(#9)がシュートを決めきり、今試合初得点をものにした。引き続き12分半、AT畑田俊希(#6)がクリース前のスペースを奪い得 点。畑田は今年度日本代表において最年少ながらも、存在感を増しつつある選手である。その後、粘り強くディフェンスで失点を抑え、2-8で3Q終了。その まま流れを引き込みたい日本だったが、4Qで得点することはならず、2-9で試合を終えた。
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「スタート地点」。今試合を端的に表すとすれば、この言葉が相応しいだろう。
大敗を喫したCreaseMonkeys戦(2月16日)が転機であったと、大久保宜浩ヘッドコーチは言う。あの敗北で、世界で勝つためには何が必要なのか、そして今の自分達に何が足りないのかを、選手個人が実感した試合だった。そして、その実感をプレーで体現しようとし始めたのが、今試合であった、と。
また、CreaseMonkeys戦を経て、フィジカルの重要性の認識が上がったと高橋一郎ストレングスコーチは言った。「ただ筋力トレーニングをすれば良いのではなく、日本の強みである『走りきること』と『柔軟性』を保って、当たり負けしないフィジカルを作ることに気づき始めている」
確かな手応えを感じたディフェンス。まだ迷いが見えるオフェンス。
ディフェンスはさらに精度を上げる必要がある。今はまだ、ボールを奪って戦う、という意識がついてきた段階だ。オフェンス面では、まだ日本の目指すラクロスが定着しきっておらず、プレーに迷いが見えた。個人がどう攻めるかではなく、「どう守らせないか」を考え、それを無意識に出せるようになるかが今後の課題である。
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また、試合後に、得点を決めたAT畑田俊希(#6)に話を聞いた。
「今日は思っていた以上にやりたいことができなかったです。チームとして試合前に共有していたことがやりきれなかったし、個人としてもシュートにいきたいシーンはいくつかあったんですけど、いききれなかった、という感じです。でも具体的に何がだめだったか、というのが自分のなかでまだ納得しきれてない状態です。
CreaseMonkeys戦では、オフェンスの選択肢の作り方がまだ共有しきれていなかったんですけど、今回の試合では、オフェンスのベースとなる動きがだんだんとしっかりしてきて、それにアドリブを加えようとする段階まで来たと感じました。全体として、個々人の選手の長所を知るとか、どういうプレーがしたいかをもっとわかれば、もう少しアジャストできる(合わせられる)と思います。
(日本代表の中で最年少ということについて) 最初はすごく緊張して、自分で良いのかという思いもありましたが、選ばれたからには、自分もしっかり意見を出さないといけないし、どういうプレーがしたいか、どんどん自分から話さないといけないなと思います。先輩方の話を聞いて勉強になることも多いですし、自分の意見も求めてくれるので、今はとても楽しいです。
また、若手がもっと引っ張っていかないと、チームとしても一つにならないと思うので、僕たち若手も積極的に意見を言っていかないといけない、と思います。あとは、若いなりの勢いとか運動量でもっと貢献したいです。
チームとしてやろうとしていることをやって勝つことに意味があると思うので、今後もその軸はぶらさずに、やりたいことをやりきって勝ちたいです。」
漸く、世界と戦うためのスタート地点に立った。今必要なのは、決して受け身にならないことだろう。
次回は3月21日(金祝)に大井第二球技場、22日(土)に大井第一球技場にて練習が行われる。
■試合結果(3月1日)はこちらから
■試合結果(3月2日)はこちらから
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Text by:日本ラクロス協会広報部・臼井杏美
Photo by:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同広報部・肥後洋平、瀧ヶ平絵里
対戦チームは、オーストラリア代表。今年7月に米・デンバーで開催される第12回FIL男子ラクロス世界選手権大会の出場チームである。
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スコア
チーム | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
日本代表 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 |
オーストラリア代表 | 3 | 4 | 1 | 1 | 9 |
日本代表 | オーストラリア代表 |
#6 畑田 峻希 (1)
|
#132 Nathan Stiglich (3) |
#9 継 渉 (1)
|
#76 Anson Carter (2) |
-
|
#78 Christopher Plumb (2) |
- | #88 Tom Freeman (1) |
-
|
#151 Matt Diver (1) |
そして迎えた後半(3Q・4Q)。開始4分、速 攻の流れからAT継渉(#9)がシュートを決めきり、今試合初得点をものにした。引き続き12分半、AT畑田俊希(#6)がクリース前のスペースを奪い得 点。畑田は今年度日本代表において最年少ながらも、存在感を増しつつある選手である。その後、粘り強くディフェンスで失点を抑え、2-8で3Q終了。その まま流れを引き込みたい日本だったが、4Qで得点することはならず、2-9で試合を終えた。
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「スタート地点」。今試合を端的に表すとすれば、この言葉が相応しいだろう。
大敗を喫したCreaseMonkeys戦(2月16日)が転機であったと、大久保宜浩ヘッドコーチは言う。あの敗北で、世界で勝つためには何が必要なのか、そして今の自分達に何が足りないのかを、選手個人が実感した試合だった。そして、その実感をプレーで体現しようとし始めたのが、今試合であった、と。
また、CreaseMonkeys戦を経て、フィジカルの重要性の認識が上がったと高橋一郎ストレングスコーチは言った。「ただ筋力トレーニングをすれば良いのではなく、日本の強みである『走りきること』と『柔軟性』を保って、当たり負けしないフィジカルを作ることに気づき始めている」
確かな手応えを感じたディフェンス。まだ迷いが見えるオフェンス。
ディフェンスはさらに精度を上げる必要がある。今はまだ、ボールを奪って戦う、という意識がついてきた段階だ。オフェンス面では、まだ日本の目指すラクロスが定着しきっておらず、プレーに迷いが見えた。個人がどう攻めるかではなく、「どう守らせないか」を考え、それを無意識に出せるようになるかが今後の課題である。
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また、試合後に、得点を決めたAT畑田俊希(#6)に話を聞いた。
「今日は思っていた以上にやりたいことができなかったです。チームとして試合前に共有していたことがやりきれなかったし、個人としてもシュートにいきたいシーンはいくつかあったんですけど、いききれなかった、という感じです。でも具体的に何がだめだったか、というのが自分のなかでまだ納得しきれてない状態です。
CreaseMonkeys戦では、オフェンスの選択肢の作り方がまだ共有しきれていなかったんですけど、今回の試合では、オフェンスのベースとなる動きがだんだんとしっかりしてきて、それにアドリブを加えようとする段階まで来たと感じました。全体として、個々人の選手の長所を知るとか、どういうプレーがしたいかをもっとわかれば、もう少しアジャストできる(合わせられる)と思います。
(日本代表の中で最年少ということについて) 最初はすごく緊張して、自分で良いのかという思いもありましたが、選ばれたからには、自分もしっかり意見を出さないといけないし、どういうプレーがしたいか、どんどん自分から話さないといけないなと思います。先輩方の話を聞いて勉強になることも多いですし、自分の意見も求めてくれるので、今はとても楽しいです。
また、若手がもっと引っ張っていかないと、チームとしても一つにならないと思うので、僕たち若手も積極的に意見を言っていかないといけない、と思います。あとは、若いなりの勢いとか運動量でもっと貢献したいです。
チームとしてやろうとしていることをやって勝つことに意味があると思うので、今後もその軸はぶらさずに、やりたいことをやりきって勝ちたいです。」
漸く、世界と戦うためのスタート地点に立った。今必要なのは、決して受け身にならないことだろう。
次回は3月21日(金祝)に大井第二球技場、22日(土)に大井第一球技場にて練習が行われる。
■試合結果(3月1日)はこちらから
■試合結果(3月2日)はこちらから
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Text by:日本ラクロス協会広報部・臼井杏美
Photo by:日本ラクロス協会オフィシャルフォトグラファー・海藤秀満、同広報部・肥後洋平、瀧ヶ平絵里
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