【日本ラクロスの四半世紀・第17回】 2000年・アメリカから受け取った友情をアジアへ繋ぐ

2012/06/08

 2000年(平成12年)
5月 第1回日本・韓国親善ラクロス大会が開催(25~29日、韓国・慶煕大学Swonキャンパス内グラウンド他)
 ※当時の大会レポートはこちらから (アーカイブページが開きます)
6月 国際親善試合を、初めて国内4地区で開催(東京、大阪、福岡、愛知)
 ※当時の国際親善試合特設ページはこちらから (アーカイブページが開きます)
9月 第6回北海道リーグ戦に、クラブチームが初めて参加。
 ※[女子]WHOOP、[男子]ザオリク(エキシビション参加)
これにより、初めて、全ての地区リーグ戦に社会人中心のクラブチームが参加することとなった。
 ※当時の地区リーグ戦ページはこちらから (アーカイブページが開きます)
12月 第11回全日本選手権大会を開催。
女子・WISTERIAが、大会連覇記録を5連覇に伸ばす。
 ※当時の大会特設ページはこちらから (アーカイブページが開きます)

 アジアへのラクロス普及
前年の第1回日中親善試合開催に続き、日本の開催支援の下で、第1回日韓親善試合が開催された。
1986年に日本のラクロスが歩み出した時、アメリカのラクロス関係者が日本に対して様々な支援を行ったことと同様に、国際交流を図るという目的の下で、日本のアジアにおけるラクロス普及支援は実施された。

この年の8月には、ILF(国際男子ラクロス連盟)が韓国ラクロス協会の準加盟を承認。ゆっくりとではあるが、一歩ずつアジアにおけるラクロス普及は進み始めていた。

 ※当時の「第2回日本・中国親善試合」大会レポートはこちらから (アーカイブページが開きます)

日韓親善試合1日韓親善試合2
[第1回日本・韓国親善試合、慶煕大学会場]

日韓親善試合3日韓親善試合4
[1986年にジョンズホプキンス大学から指導を受けた選手が、2000年に慶煕大学にラクロスの指導を行う]

日韓親善試合5日韓親善試合6
[日韓親善試合には、東北・関東・東海等の地区から、学生・クラブの選手たちが参加した]

日中親善試合1日中親善試合2
[第2回日本・中国親善試合、北京体育大学グラウンド]

日中親善試合3日中親善試合4
[関東・東海・関西・九州地区の選手・マネージャーたちが参加し、中国の選手たちと友好を育む]

日中親善試合5日中親善試合6
[ラクロス体験会も実施。約130名の小中学生が参加した]

 裾野の広がりと運営体制の強化
北海道地区に社会人主体のクラブチームが発足し、リーグ戦に参加することとなった。これにより、初めて、全国の地区リーグ戦の全てにクラブチーム(社会人主体)が参加することとなった。
前年の第1回全日本クラブ選手権開催に続き、クラブチームの裾野が着実に広がっていた。

■2000年・地区リーグ戦参加のクラブチーム(社会人主体)
北海道 [男子]ザオリク(エキシビション参加)
[女子]WHOOP
東北 [男子]仙台ラクロスクラブ
[女子]COUGARS
関東 [男子]VALENTIA、ADVANCE-HANGLOOSE、東日本ラクロスクラブ、東京ラクロスクラブ、UNITED、SILVERBACKS、BIGRED、TALACO、ガマ・オイラーズ、EMU
[女子]WISTERIA、MISTRAL、世界ラクロスクラブ、MIKADO、FBI、ssgat、GROOVERS、PRIME
東海 [男子]中東ラクロスクラブ
[女子]名古屋ラクロスクラブ、EPOCH
関西 [男子]HELP、ナニワラクロスクラブ、PONSE上方、左大文字ラクロスクラブ、KOBE、KGモルツ、大阪ラクロスクラブ
[女子]神戸ラクロスクラブ、FORZAラクロスクラブ、JUNK、KITE LACROSSE
中四国 [男子]BARBARIAN LIGHTS
[女子]瀬戸MIX
九州 [男子]H.Jero
[女子]F.EMPRESS
また、国際親善試合を、初めて国内4地区(関東・関西・東海・九州)で開催した(11日:大阪・鶴見緑地球技場/18日:東京・江戸川区陸上競技場/18日:宗像・グローバルアリーナ/25日:豊田・豊田市運動公園球技場)
従来、関東・関西地区で開催してきたようなトップ主導での「大規模行事」としての国際親善試合ではなく、各地区主導での「地元交流」に繋がる国際親善試合としての開催が狙いの一つであった。

20世紀最後となるこの年は、組織規模と大会内容が大きくなるのに伴い必要となる各地区の事務局運営・大会運営の強化に、今まで以上に取り組んでいくこととなった。

国際親善試合・関西大会1国際親善試合・関西大会2
[関西大会、男女の西海岸大学選抜(Western States Team)が出場]

国際親善試合・関東大会1国際親善試合・関東大会2
[関東大会、男女の西海岸大学選抜(Western States Team)が出場]

国際親善試合・九州大会1国際親善試合・九州大会2
[九州大会、米・George Mason大学(女子)が出場]

国際親善試合・愛知大会国際親善試合・ホームステイ
[左:東海大会、米・George Mason大学(女子)が出場]/右:ホームステイ等による交流があるのは全地区共通]


 全日本選手権5連覇
全日本選手権において、WISTERAが、男女を通じて初となる大会5連覇を達成した。
また、男子はVALENTIAが優勝し、男子のクラブチームとして初めての連覇となった。

女子決勝戦男子決勝戦
[左:女子決勝戦 / 右:男子決勝戦]


 大会結果
国際試合 来日チーム(男子) 来日チーム(女子)
第12回ラクロス国際親善試合 Western States Men's Team     George Mason University Women's Lacrosse
Western States Women's Team
全国大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第11回ラクロス全日本選手権大会 VALENTIA WISTERIA
第2回全日本クラブ選手権大会 VALENTIA MISTRAL
第2回全日本ユース選抜選手権 関東ユース選抜 関東ユース選抜
地区大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第6回北海道ラクロスリーグ戦 北海道大学 北海道大学
第7回東北ラクロスリーグ戦 東北大学 東北学院大学
第13回関東学生ラクロスリーグ戦 慶應義塾大学 日本女子体育大学
第9回東海学生ラクロスリーグ戦 名城大学 金城学院大学
第11回関西学生ラクロスリーグ戦 神戸大学 甲南女子大学
第8回中四国ラクロスリーグ戦 岡山大学 川崎医療福祉大学
第9回九州ラクロスリーグ戦 西南学院大学 福岡大学
第10回クラブチーム東日本リーグ戦 VALENTIA WISTERIA
第7回クラブチーム西日本リーグ戦 HELP 名古屋ラクロスクラブ
中高生大会 優勝(女子)
第5回Teen'sCup   ブレイブユース(東京成徳大学高等学校
第5回Teen'sCup関西   BEAT BEANS (同志社高等学校)

『第18回 2001年・女子世界大会で得た手応え』 へ続く

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2012全国大会