【日本ラクロスの四半世紀・第30回】 2011年・全国各地のチーム・審判・スタッフの活躍

2012/12/15

 2011年(平成23年)
5月 第1回全国ラクロスプレシーズントーナメントを開催(5月22日~6月11日、予選ターム:長野県上田市・菅平高原、プレーオフ:東京・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場)
第1回大会は男子の部のみを行い、東北・関東・東海の学生・社会人・計9チームが参加した。
決勝戦は、成蹊大と横浜ラクロスクラブが対戦し、成蹊大が優勝した。
[参加(男子)]岩手大、東北大、新潟大、成蹊大、東京大、東京理科大、早稲田大、信州大、横浜ラクロスクラブ
6月 第1回北海道クラブ交流戦を開催(19日、江別市・野幌総合運動公園陸上競技場)
北海道地区におけるクラブチーム活動の活性化を目的に、初めて北海道クラブチーム選抜によるトライアルゲームを行った。
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東北・関東交流戦を開催(4日、東京・江戸川区臨海球技場)
東北地区の大学チームを招き、関東地区の大学チーム等との交流戦を実施した。
[参加(男子)]東北大、千葉大、関東ユース選抜
[参加(女子)]岩手大、宮城学院女子大、東京女子体育大、関東ユース選抜
7月 第5回APLUアジアパシフィック選手権大会 ニュージーランド大会に参加(3~8日、ニュージーランド・オークランド、参加男女計12チーム)
男子の部で、22歳以下日本代表が、決勝戦で23歳以下オーストラリア選抜を下し、大会初優勝を収めた。また、女子の部でも、22歳以下日本代表が、決勝戦で23歳以下オーストラリア選抜を下し、大会2連覇を果たした。
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8月 第5回FIL女子19歳以下世界大会に参加(3~13日、ドイツ・ハノーバー、参加12ヶ国)
女子19歳以下日本代表は決勝ラウンドで苦しみ、総合順位は7位で終わったものの、女子日本代表の歴史において、全年代の代表を通じて、初めてイングランドから勝利を奪うなどの活躍を見せた。
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この世界大会の決勝戦では、五東幸子審判員が、日本人審判員として初めて世界大会の主審を務めた。
 ※決勝戦のフィールドレポートはこちらから
第20回九州地区リーグ戦を開催(8月14日~11月3日、開幕戦:福岡・春日公園球技場)
8月14日に実施した開幕戦では、20周年記念セレモニーとともに、琉球大学と九州ユース選抜のエキシビションマッチを実施した。
10月 第18回西日本クラブチームリーグ戦を開催(決勝戦:29日、大阪・舞洲運動広場球技場)
男子・OPEC VORTEXが、東海地区のクラブチームとして初めて優勝した。
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11月 中四国クラブトライアルゲームを開催(27日、岡山・笠岡総合スポーツ公園陸上競技場)
2012年度でのクラブチーム連盟中四国支部設立を前にしたプレイベントとして実施した。
 ※当時のフィールドレポートはこちらから ( 男子戦 ・ 女子戦 )
第3回全日本大学選手権大会を開催(決勝戦:27日、東京・駒沢オリンピック公園陸上競技場)
関西学院大学(女子)が、関西地区のチームとして初優勝を収めた。また、早稲田大学(男子)が、初めて大会連覇を果たした。
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12月 全国安全対策担当者ミーティングを開催(17日、東京本部)
初めて全地区の安全対策担当者が一堂に会するミーティングであったが、安全対策に関する活発な議論が行われ、今後に向けた各地区の課題が明確になった。
第22回全日本選手権大会を開催(決勝戦:18日、東京・江戸川区陸上競技場)
NLC SCHERZOが、関西地区のクラブチームとして初優勝を収めた。また、FALCONSが、男女を通じて、史上3チーム目の4連覇を果たした。
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 全国各地のチーム・審判員・スタッフの活躍
北海道から九州まで、全国各地でチーム・審判員・スタッフの活躍が見られた年となった。

北海道地区では、各チーム・連盟役員が協力しあい、日本学生ラクロス連盟支部化に向けた準備が進められ、2012年度からの支部設立が無事に承認されることとなった。合わせて、クラブチーム活性化に向けた取組みも進められ、7月に開催した北海道クラブ交流戦では、多くの学生が見守る中での試合となり、普段のリーグ戦と異なる盛り上がりを見せた。
北海道リーグ決勝戦北海道クラブ交流戦
[左:北海道学生ラクロスリーグ戦・決勝戦 / 右:北海道クラブ交流戦]

東北地区では、困難な環境の下であったが、6月に開催した東北・関東交流戦では各チームとも全力のプレーを見せ、ラクロスを通じた各チーム間・選手間の交流が見られた。そして、地区内の全てのラクロス関係者が協力しあい、第19回東北地区ラクロスリーグ戦を開催した。
東北・関東交流戦1東北・関東交流戦
[左:東北・関東交流戦(女子戦の参加選手たち) / 右:東北・関東交流戦(男子戦)]

関東地区では、FALCONSが史上3チーム目の全日本選手権4連覇を、早稲田大学(男子)が大会初の大学選手権連覇を果たした。これらのチームに限らず、チームスタッフ・指導者・OB・OGを含めたチーム運営力の向上に向けた取組みが、多くのチームで見られるようになってきている。
全日本選手権・男子決勝戦大学選手権決勝戦
[左:全日本選手権4連覇を果たしたFALCONS / 右:大学選手権連覇を果たした早稲田大学]

東海地区では、OPEC VORTEXが、東海地区のクラブチームとして初めて西日本クラブリーグ戦を制した。また、2009年から東海地区での開催となっている全国ユース交流戦は、この年、約1,300人の参加者が集う大会に成長し、東海地区における運営力の向上を示す形となった。
西日本クラブリーグ・決勝戦全国ユース交流戦
[左:西日本クラブリーグ戦を優勝したOPEC VORTEX / 右:1,300人の参加者が集う全国ユース交流戦]

関西地区では、NLC SCHERZOが、関西地区のクラブチームとして初めて全日本選手権優勝を果たした。関西地区のチームが全日本選手権を制するのは、1994年の関西学院大学(女子)以来、17年振りであった。そして、その関西学院大学(女子)は、関西地区のチームとして初めて全日本大学選手権を制した。
全日本選手権・女子決勝戦大学選手権・女子決勝戦
[左:全日本選手権で優勝したNLC SCHERZO / 右:全日本大学選手権で優勝した関西学院大学]

中四国地区では、2012年度でのクラブチーム連盟支部化に向けて準備が進められ、11月にはそのプレイベントとして中四国クラブトライアルゲームを実施した。また、2007年以来、中四国地区で2回目となる全日本ユース選抜選手権を開催するなど、中四国地区の全チームが協力しあい、大会運営の強化に向けた取組みが進んでいる。
中四国クラブトライアルゲーム全日本ユース選手権
[左:中四国クラブトライアルゲーム / 右:第14回全日本ユース選抜選手権大会]

九州地区では、第20回となる九州ラクロスリーグ戦を開催した。そして、その記念大会の開幕戦では沖縄・琉球大学と九州ユース選抜のエキシビションゲームを開催した。この年の全日本選手権大会で、九州地区の大学出身の選手が最優秀選手賞を受賞するなど、九州地区における各チーム・各選手の活動が一歩ずつ前に進んでいる。
第20回九州リーグ戦沖縄カップ
[左:第20回九州ラクロスリーグ戦の大会パンフレット/右:琉球大学等による自主運営大会の沖縄カップ(2012年)]

審判員では、女子19歳以下世界大会の決勝戦の主審を五東審判員が務めた。全年代の世界大会を通して、決勝戦の主審を日本人審判員が務めるのは初であった。また、アジアパシフィック大会(ASPAC)を始めとした各国際大会に、関東・関西以外の地区から派遣される審判員も増えてきた。
決勝戦の主審を務めた五東審判員ASPAC大会
[左:世界大会決勝戦の主審を務める五東審判員 / 右:ASPACに派遣された東北地区の宮田審判員]

 国際大会での、若い選手たちの活躍
第5回APLUアジアパシフィック選手権では、男女の22歳以下日本代表が優勝を果たした。男子は初優勝、女子は2連覇となった。
第5回FIL女子19歳以下世界大会では、19歳以下女子日本代表が、前回大会3位でもあるイングランドを破った。
これらの若い力が、日本代表として、世界大会で活躍する事が期待される。

男子22歳以下日本代表ASPAC大会
[左右:アジアパシフィック大会初優勝を果たした男子22歳以下日本代表]

女子22歳以下日本代表ASPAC大会
[左右:アジアパシフィック大会を連覇した女子22歳以下日本代表]

女子19歳以下世界大会1女子19歳以下世界大会2
[左右:イングランドから勝利を上げた女子19歳以下日本代表]

 大会結果
世界大会 優勝 日本代表の成績
第5回FIL女子19歳以下世界大会 USA 総合7位
第5回APLUアジアパシフィック大会
(男子の部)
22歳以下日本代表 総合優勝
第5回APLUアジアパシフィック大会
(女子の部)
22歳以下日本代表 総合優勝
国際試合 来日チーム(男子) 来日チーム(女子)
ラクロス国際親善試合 (開催せず) (開催せず)
全国大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第22回ラクロス全日本選手権大会 FALCONS NLC SCHERZO
第3回全日本大学選手権大会 早稲田大学 関西学院大学
第13回全日本クラブ選手権大会 FALCONS FUSION
第13回全日本ユース選抜選手権 関東ユース選抜 関東ユース選抜
地区大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第17回北海道ラクロスリーグ戦 北海道大学 北海学園大学
第18回東北ラクロスリーグ戦 新潟大学 宮城学院女子大学
第24回関東学生ラクロスリーグ戦 早稲田大学 立教大学
第20回東海学生ラクロスリーグ戦 名古屋大学 金城学院大学
第22回関西学生ラクロスリーグ戦 京都大学 関西学院大学
第19回中四国ラクロスリーグ戦 岡山大学、FERVIENTE
(両チーム優勝)
岡山大学、CURIOUS
(両チーム優勝)
第20回九州ラクロスリーグ戦 西南学院大学 西南学院大学
第21回クラブチーム東日本リーグ戦 FALCONS FUSION
第18回クラブチーム西日本リーグ戦 OPEC VORTEX NLC SCHERZO
中高生大会 優勝(女子)
第16回Teen'sCup   ブレイブユース東京成徳大学高等学校
Teen'sCup関西   (*非協会主催行事(関西高等学校女子ラクロス連盟主催)で開催

『第31回 特集・開拓者からのメッセージ(4) 「海外留学」』 へ続く

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