【日本ラクロスの四半世紀・第23回】 2005年・女子日本代表の躍進、PoolA昇格へ

2012/08/08

 2005年(平成17年)
1月 公式戦において着用するユニフォームの事前登録制度を正式導入。
様々なデザインのあるラクロスのユニフォームに関して、競技スポーツとしての公正さ・魅力を確保するために、2003年度から2年間に渡り実施してきた登録審査を経て、この年からの正式導入となった。
2月 関東地区・関西地区において、テクニカル・コンベンションを開催。
 (関西:26日、大淀コミュニティーセンター/関東:4月3日、豊島区内)
強化部の活動方針・内容を、学生連盟・クラブチーム連盟に加盟するチームと共有し、各チームへの強化に有効活用されうことを目指した。
4月 関東地区にて、第1回ミラクルカップを開催。
東日本のクラブチーム交流戦として実施され、男子6チーム・女子14チームが参加した。
 [関東・女子]ミラクルカップ(4月29日~5月1日、東京・大井ふ頭中央海浜公園第2球技場)
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 [関東・男子]スプリングカップ(5月3日、東京・江戸川区臨海球技場)
  ※第2回大会(2006年)より、ミラクルカップに名称を統一。
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6月 第17回ラクロス国際親善試合を開催(5日、東京・江戸川区陸上競技場)
1987年・1988年・1990年に来日し、日本ラクロス創世記の普及に取り組まれたドン・ジマーマン氏が、メリーランド大学ボルティモア校(UMBC)のヘッドコーチとして再来日を果たした。
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第2回アジアパシフィックラクロストーナメント(ASPAC、現・アジアパシフィックラクロス選手権)を大阪で開催。
 (14~19日、大阪・舞洲スポーツアイランド、長居球技場、参加・6チーム)
21歳以下男子日本代表が出場し、総合4位となった。
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「男女共同のアジアパシフィック連盟」設立に向け、国際会議を日本がホストし開催。
 (17日~18日、大阪・ロッジ舞洲)
中国・マレーシア・インドネシアなど、アジアパシフィック地域の新規国からの代表者を迎え、既存国を含めて、アジアパシフィック地域のラクロス普及に向けて活発な議論が行われた。
第7回IFWLA女子世界大会に参加(6月23日~7月1日、アメリカ・アナポリス、参加・10ヶ国)
PoolBを1位通過した日本は、順位決定戦でウェールズを下し5位となり、次大会でのPoolA昇格を決めた。
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この世界大会では、日本代表のアタック・和田亜紀子選手が、日本人として初めて、「All-world team」に選ばれた。
 ※All-world team:各ポジションごとに選出される大会ベストプレイヤー

 女子日本代表、Pool Aに昇格
予選リーグ・Pool Bを全勝で勝ち上がった女子日本代表は、プレイインでウェールズから初勝利をあげると、カナダには敗れたものの、5位決定戦で再び相まみえたウェールズに勝利し、過去最高位の5位で、次大会でのPool A昇格を果たした。

4位以上という目標は達成できなかったものの、前大会の7位から順位をあげ、また、前大会で苦杯を喫したスコットランドに大差で勝利し、敗れはしたもののカナダに対しても後半途中までリードするなどの活躍を見せた。
また、和田亜紀子選手が、日本人として初めて、「All-world team(全12名)」にアタック選手の1名として選出された。

女子日本代表の躍進を見せた大会となったが、同時に、カナダ戦の敗戦には、Pool Aで戦うことになる4年後の世界大会に向け、克服しなければいけない課題がたくさんあることに気づかされることにもなった。

世界大会1世界大会2
[左:女子日本代表 / 右:大会の開幕戦となったチェコ戦で日本は勝利する]

世界大会3世界大会4
[左:前大会で苦杯を喫したスコットランドに勝利 / 右:初めてウェールズから勝利をあげる]

世界大会5世界大会6
[左:後半途中までリードする展開を見せたカナダ戦 / 右:再びウェールズとの対戦となった5位決定戦]

世界大会7世界大会8
[左:5位決定戦に勝利し、喜ぶチームスタッフ / 右:All-world teamに選出された和田亜紀子選手]

Conie Lanzlさんノリオ・エンドー氏
[左:女子日本代表が世界大会初出場を果たした時のヘッドコーチ・Conie Lanzlさん]
[右:日本ラクロス協会初代理事長のノリオ・エンドー氏とご家族が、日本代表のリエゾンを担当した]

日本審判団テクニカルデリケイト
[左:今大会、日本からの派遣審判員たち/右:小出淑子審判員は、4名しかいないテクニカルデリゲイトを担当]
 ※テクニカルデリゲイト:審判員の統括者。大会期間中のジャッジが統一・向上するよう審判員のチェック等を行う。


 アジアパシフィックトーナメントの大阪開催
第2回アジアパシフィックトーナメントを大阪(舞洲スポーツアイランド、長居球技場)で開催した。

21歳以下日本代表は苦戦を強いられる戦いとなったものの、今回、新たに香港が参加するとともに、同時期に開催された「男女共同のアジアパシフィック連盟」設立に向けた国際会議には中国・インドネシア・マレーシアをいった新規国も参加し、今後のアジアパシフィック地区でのラクロスの広がりを感じさせる大会となった。

また、この大会は、関西地区における、初めての大きな国際大会でもあった。
大会には、関西地区における協会会員の7割以上が関わることとなり、貴重な経験を得た。
同時に、国際的に著名な審判員の方々が来日し、関東・東海・関西地区での講習会や、併催された全日本ユース選抜選手権での実地査定が行われ、国内の審判育成に対して大きな影響を与えることともなった。

ASPAC1ASPAC2
[左:21歳以下男子日本代表 / 右:21歳以下日本代表(白)対21歳以下オーストラリア代表(黄)]

ASPAC3ASPAC4
[左:香港代表(赤) / 右:韓国代表(紺)]

ASPAC5ASPAC4
[左:決勝戦(USA WEST 対 USA CALIFORNIA) / 右:国際会議に出席したメンバーたち]

ASPAC7ASPAC10
[左:大会シンボルとなったタワー/右:様々な場面で多くのスタッフが運営に携わった]

 大会結果
世界大会 優勝 日本代表の成績
第7回IFWLA女子世界大会 オーストラリア 総合5位
世界大会 優勝 日本代表の成績
第2回アジアパシフィック大会 USA WEST 総合4位
国際試合 来日チーム(男子) 来日チーム(女子)
第17回ラクロス国際親善試合 米・University of Maryland, Baltimore County 米・西海岸大学選抜
全国大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第16回ラクロス全日本選手権大会 DESAFIO CHEL
第7回全日本クラブ選手権大会 DESAFIO WISTERIA
第7回全日本ユース選抜選手権 関東ユース選抜 関東ユース選抜
地区大会 優勝(男子) 優勝(女子)
第11回北海道ラクロスリーグ戦 北海道大学 北海道浅井学園大学
第12回東北ラクロスリーグ戦 仙台ラクロスクラブ COUGARS
第18回関東学生ラクロスリーグ戦 東京大学 日本女子体育大学
第14回東海学生ラクロスリーグ戦 南山大学 中京女子大学
第16回関西学生ラクロスリーグ戦 京都産業大学 武庫川女子大学
第13回中四国ラクロスリーグ戦 島根大学 岡山大学
第14回九州ラクロスリーグ戦 九州大学 福岡大学
第15回クラブチーム東日本リーグ戦 DESAFIO WISTERIA
第12回クラブチーム西日本リーグ戦 HELP NLC SCHERZO
中高生大会 優勝(女子)
第10回Teen'sCup   ブレイブユース東京成徳大学高等学校
第10回Teen'sCup関西   CHERRY'S(立命館宇治高等学校)

『第24回 2006年・NCAA Division1の壁を破る』 へ続く

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2012全国大会